ヴォルテール(Voltaire)はフランスの哲学者、文学者です。
1694年11月21日にフランスで生まれ
1778年5月30日に83歳で亡くなりました。
ヴォルテール(Voltaire)の経歴
ヴォルテール(Voltaire)はフランスのパリで
裕福なボルジョワの子として誕生します。
本名はフランソワ・マリー・アルエさん。
若い頃から詩編をたびたび出版しており
フランスの政府や政治を痛烈に
中傷する詩も書いたため、
バスティーユ牢獄に1年近く投獄されました。
1718年に発表した韻文悲劇の処女作
「オイディプス」が、劇で大成功をおさめ、
45回という異例の回数にわたり上演されます。
この功績から、彼は大物作家と
認められるようになりました。
その後イギリスに渡航した
ヴォルテールは、
イギリスの自由な風潮に感銘を受け、
その後の彼の哲学に大きな影響を与えます。
フランスに帰国後、
「哲学書簡」を発表しますが、
自国よりもイギリスの諸制度のほうが
優れているという論調であったため、
フランス愛国者の怒りを買い、
焚書の対象となります。
このことでヴォルテールは
シレーの館へ引きこもり
愛人のシャトレ夫人の援助を受けながら
戯曲「マホメット」の創作や
ニュートンの科学研究などに没頭しました。
その後、プロイセンの
フリードリヒ大王に招かれ、
ポツダムの宮殿に赴き、
「ルイ14世の世紀」を完成させます。
次第にフリードリヒ大王と衝突し、辞職。
ジュネーヴへ移住し、1756年に
「百科全書」にも「歴史」項を寄稿します。
小説「カンディード」では
彼の活動を寓話的に総括し
合わせてゴットフリート・ライプニッツさんの
「弁新論」に代表される調和的で
楽観的な世界観を批判します。
1760年以降、フェルネに移住し
カラス事件をきっかけに
自由主義的な政治的発言を活発に行い、
「寛容論」「哲学辞典」などを執筆しました。
ヴォルテール(Voltaire)の著書
ボルテール(Voltaire)は
いくつもの著書を出しています。
ここでは2つ紹介します。
- 哲学書簡
- ヴォルテール回想録
これらの著書について
以下で解説します。
哲学書簡
「哲学書簡」は
ヴォルテールが書いた哲学書です。
イギリスにおける信教の自由などを賛美し
フランス社会の遅れを痛烈に批判しています。
のちの啓蒙思想家たちに
大きな影響を与えた代表作です。
ヴォルテール回想録
「ヴォルテール回想録」は
ヴォルテールが書いた自伝本です。
精神の革命を主唱した著者と
フリードリヒ大王の交友関係を軸に、
当初の代表人物らを活写する超大作となっています。