「倒置法ってなに?」
このように聞かれたときどのように説明しますか?
もし強調したいときに使う言葉と知っていても
どのような方法で使えばいいのか
正しく理解できているでしょうか?
この記事では、
倒置法(とうちほう)とは何か?
倒置法の意味や効果、使い方についても
簡単にわかりやすく解説していきます。
倒置法とは何か?【意味を簡単にわかりやすく解説】
倒置法の意味として、
辞書には次のように記載されています。
■倒置法(とうちほう)
文などにおいてその成分をなす語や文節を普通の順序とは逆にする表現法。
語勢を強めたり、語調をととのえたりするために用いられる。
なるべく簡単な言葉で
意味をわかりやすく解説していきます。
↓
倒置法とは何か?簡単に説明すると、
伝えたいことを強調するために用います。
文章の中で印象付けたい言葉を
普通の順序とは逆にすることで、
その言葉に強い印象を与えて読み手に注目させます。
また、
小説や詩など単調になる文に
オリジナリティを持たせて
魅力的な文章を作り出す表現方法でもあります。
倒置法の効果
倒置法を使う効果には
次の4つようなことが挙げられます。
- 強調する
- リズムを整える
- 意外性を与える
- 感情を表す
倒置法の効果1【強調】
伝えたいことを強調するために
通常前にくる語をあえて後ろへ持っていくことで語を引き立てます。
倒置法の効果2【リズム】
詩や和歌など言葉の位置を入れ替える場合、
韻を踏んだり音の長さを整えて
味わいを生む作品を作ることができます。
倒置法の効果3【意外性】
通常の文法と順序が入れ替わることで
意外性が生まれて自然と後ろの語にひきつけられます。
倒置法の効果4【感情】
感動や驚きなどの高ぶった感情を
より強調させることができます。
倒置法の使い方
通常、日本語は
「何が+どうする」という
「主語+述語」の文節から成り立ちます。
しかし倒置法は
述語を先に出して主語を後に持ってくる方法で行います。
前後を逆転する簡単な方法ですが、
使い方や場面を間違えれると
文に違和感を与えたり強調したい部分が薄れることもあります。
小説や詩、主観的な日記やエッセイ、
ポスターのキャッチコピーにつける言葉などに向いています。
事務的なビジネス文章や論文には向かないため注意して使いましょう。
倒置法の例文
倒置法の使い方として、
倒置法を使わない文と倒置法を使った文、
強調が薄れリズムが悪くなる間違えた例を2例挙げてみました。
- 倒置法のない例文
➜次こそは朝寝坊しないでご飯を食べるぞ。 - 倒置法を使った例文
➜朝寝坊しないでご飯を食べるぞ。次こそは。 - 間違った倒置法
➜ご飯を食べるぞ。次こそは朝寝坊しないで。
- 倒置法のない例文
➜彼女に会うまで楽しいことなど何もなかった。 - 倒置法を使った例文
➜楽しいことなど何もなかった。彼女に会うまでは。 - 間違った倒置法
➜会うまで楽しいことなど何もなかった。彼女に。
倒置法を使った2つの例文を見て
前後の文を逆さにするだけで
強調したいことが何かわかるかと思います。
しかし、
区切るところを間違えて逆さにしてしまうと
違和感のある文章になってしまいます。
まとめ
倒置法は
強調したいことを相手へ伝えるのにわかりやすい方法です。
しかし、
使いすぎると読みづらく
何を強調したいのか伝わりにくいため、
適度に使うことが意識しましょう。
この記事を最後まで読んでくれた方には
「絶対に倒置法の効果は忘れないよ」
ではなく、
「倒置法の効果は忘れないよ、絶対に」
と強調して覚えてもらえたらいいなと思います。