クレショフ効果とは
認知バイアスのひとつです。
ソビエト連邦の映画作家・映画理論家の
レフ・クレショフが示し
世間に広まり続けています。
全ロシア映画大学学内で
1922年(大正11年)に
実験によって示されました。
この記事では
クレショフ効果とは
どのような効果なのかを解説します。
クレショフ効果とは?
クレショフ効果とは
どのようなものなのでしょうか。
ウィキペディアには
次のように書かれています。
クレショフ効果(Kuleshov Effect)
「クレショフ効果」とは
ひとつの映像が、映画的に
モンタージュ(編集)されることによって、
その前後に位置する映像の意味に対して及ぼす、
性質のことをいう。
少し分かりづらいので
以下分かりやすく要約していきます。
前後の脈絡がない映像や写真の羅列であっても
人間は、前後のつながりを無意識に関連づけて
意味を解釈してしまうことがあります。
クレショフ効果の実験例
クレショフ効果についての
有名な実験例があります。
クレショフは3つの異なるカットの後に、
俳優のイワン・モジューヒンの
無表情のクローズアップのカットを見せて、
観客がどのような印象を受けるのかを実験しました。
- スープ皿→俳優
- 棺の中の遺体→俳優
- ソファに横たわる女性→俳優
それぞれのシーンを観た後で、
俳優モヒージュンがあらわす感情を、
観客は特徴を次のように述べました。
- スープ皿…空腹・飢え
- 棺の中の遺体…悲しみ
- ソファに横たわる女性…欲望
俳優の表情はどれも無表情なのに、
シーン前のカットによって、観客の感じる
印象がまったく違うことが分かりました。
クレショフ効果の活用例
自分の伝えたいことを
クレショフ効果を利用して
伝えることもできます。
例えば、インターネットで
自社のブランドについて載せる際に、
自社の商品とは別に、企業やブランドを
こんなイメージで見てほしい…という
写真や映像を一緒に載せます。
そうすることによって
より見る人に企業やブランドの
イメージを定着させることができます。
一枚の写真でもクレショフ効果は使える
クレショフ効果は、
一枚の写真であっても利用できます。
たとえば、
食べ物のハムを売りたいとします。
その時に、写真にハムと一緒に
どのようなものを入れるかで、
ハムのイメージも変わってきます。
もし、「高級感あるハム」として
売りたいときには、隣にワインをおいて、
風景も高級そうなレストランのようにすれば、
より高級感のあるイメージが訴求できます。
反対に、家のリビングで、
食卓の上にハムを置けば、
「身近でいつでも食べやすいハム」
というイメージが伝えられると思います。
このように、同じハムであっても
背景を工夫することにより、
相手へのイメージをより伝えやすくすることができます。
まとめ
この記事では
クレショフ効果とは
どのような効果なのかを解説しました。
他の心理学用語について
以下の記事でまとめています。
興味のあるかたは是非。