「形容動詞ってどういう意味?」
このように聞かれたとき、
具体的な例を挙げながら意味を答えることが出来ますか?
この記事では、
形容動詞(けいようどうし)とは何か?
形容動詞の意味や働きなどについて
簡単にわかりやすく解説していきます。
形容動詞(けいようどうし)とは何か?【意味を簡単にわかりやすく解説】
形容動詞の意味として、
辞書には次のように記載されています。
■形容動詞(けいようどうし)
品詞の一つで活用のある自立語。
文中において単独で述語になることができる。
言い切りの形が口語では「だ」、文語では「なり」「たり」で終わるもの。
なるべく簡単な言葉で
意味をわかりやすく解説していきます。
↓
形容動詞とは何か?簡単に説明すると
「どんなだ」という物事の性質・状態を表す語です。
同じ用言である
動詞や形容詞と性質や働きが似ており、
3つの違いは活用(言い切りの形)が異なります。
形容動詞の基本は
終止形語尾が口語では「だ」、
文語では「なり」「たり」になるものです。
例えば、次のようなものが形容詞に属します。
性質➜真面目だ、積極的だ、便利だ
状態➜きれいだ、静かだ、にぎやかだ
また、
形容動詞は名詞の前に置くと
「〜な」という形になる特徴もあります。
性質➜真面目な~、積極的な~、便利な~
状態➜きれいな~、静かな~、にぎやかな~
形容動詞の活用形と活用について
形容動詞の活用形
形容動詞の活用形には5つの種類があります。
- 未然形➜「〜う」に連なる形
- 連用形➜「〜た、~ない、~なる」に連なる形
- 終止形➜言い切る形
- 連体形➜「〜とき」などの体言に連なる形
- 仮定形➜「〜ば」に連なる形
※これは形容詞と同じ活用形です。
形容動詞の活用
形容動詞の活用は
「語幹・活用語尾」で組み立てられます。
語幹は活用しても変化しない部分を指し、
活用語尾は活用すると言い方が変化する部分のことを指します。
例えば、形容動詞「幸せだ」の場合
語幹の部分は「幸せ」です。
「幸せ」のあとにくる活用語尾は次のようになります。
- 未然形➜幸せだろう
- 連用形➜幸せだった、幸せでない、幸せになる
- 終止形➜幸せだ
- 連体形➜幸せなとき
- 仮定形➜幸せならば
形容動詞を活用するには
次の活用語尾を覚えておくと
文節から見つけ出しやすく、
また正しく活用することができます。
- 未然形➜だろ
- 連用形➜だっ、で、に
- 終止形➜だ
- 連体形➜な
- 仮定形➜なら
形容詞の働き
形容動詞の働きは形容詞と同じで
文の中でどこに位置するか、
どんな品詞がつくかによって
4つの働きを持つことができます。
- 主語になる
- 述語になる
- 修飾語になる
- 接続語になる
形容詞の働き【主語になる】
形容詞に
助詞「の」「が」「は」「も」などがつくことで主語になります。
(例:幸せなのは~)
形容詞の働き【述語になる】
形容詞は
物事の性質・状態などを表すため、
「なにが~どんなだ」の文型の
「どんなだ」にあたる述語の働きがあります。
形容動詞単独か、
あるいは助詞や助動詞を伴います。
(例:~幸せだ、~幸せだった)
形容詞の働き【 修飾語になる】
形容動詞は、
連体修飾語や連用修飾語になることができます。
連体修飾語は体言(名詞)を修飾し、
連用修飾語は用言(動詞・形容詞・形容動詞)を修飾するものです。
※修飾とは、詳しく説明すること
どちらの場合も付属語を伴ったり、
単独で連用修飾語になることができます。
(例:連体修飾語➜幸せな時間を過ごす、
連用修飾語➜人は幸せなほど笑う)
形容詞の働き【接続語になる】
形容動詞は
接続助詞「ので」「けれど」「ても(でも)」
などを伴うと接続語の文節を作ることができます。
(例:~が幸せなので~、~幸せだけれど~)
まとめ
形容動詞は
用言の形容詞と同じ活用形であったり、
物事の性質・状態を表す語であるため見分けにくく感じるでしょう。
「どんなだ」など様子を表す語を見つけたとき、
言い切りの形を「~だ」の形に変えてみて
語の意味が成り立つものが形容動詞になります。
活用の違いをしっかり理解して正しい日本語を使いましょう。