プロスペクト理論は
行動心理学のひとつです。
1979年にダニエル・カーネマンと
エイモス・トベルスキーによって提唱され、
世間に広まり続けていきます。
この記事では、
プロスペクト理論(損失回避の心理)とは
どういう理論かについて解説していきます。
プロスペクト理論(損失回避の心理)とは?
プロスペクト理論(損失回避の心理)とは
どのようなものなのでしょうか。
ウィキペディアには次のように書かれています。
プロスペクト理論(Prospect Theory)
プロスペクト理論(英: Prospect theory)は、
不確実性下における意思決定モデルの一つ。
選択の結果得られる利益もしくは
被る損害および、それら確率が既知の状況下において、
人がどのような選択をするか記述するモデルである。
少しわかりずらいと思うので
以下わかりやすく要約していきます。
人は、利益を得る場面では
「確実に手に入れること」
を優先します。
反対に損失を被る場面では
「最大限に回避すること」
を優先する傾向があります。
つまり人間は
「得をすることよりも
損をしたくない気持ちの方が強い」
そういう生き物なのです。
プロスペクト理論は
この行動心理を表した理論です。
なので別名で
「損失回避の心理」
とも呼ばれています。
プロスペクト理論(損失回避の心理)の事例
プロスペクト理論(損失回避の心理)を
分かりやすく事例で説明します。
- 損失回避の事例
- 利得の喜びよりも損失の痛みの方が強い
損失回避の事例
<質問>コインを使った次のゲームがあったとします。
- A:コインの表が出れば100万円もらえるが、裏が出た場合は0円
- B:ゲームには参加せず、確実に20万円がもらえる
当然、コインを投げて表と裏が出る確率は50%です。
この問題の場合、多くの人は
”B”の「確実に20万円をもらえる」を
選択する傾向があります。
実は、このコインゲームの場合、
確実に20万円をもらうよりも
ゲームに参加した方が得なんです。
しかし、
得をすることよりも
損をすることを避ける気持ちが強い人間は
確実に獲得できる20万円を逃すことを
避けたがるのです。
人は喜びよりも痛みの方が強く感じる
またプロスペクト理論は、
「人間は利得よりも損失の方が2倍強く感じる」と
いうことも明らかにしています。
例えば
1万円をもらった時の喜びよりも、
1万円を落としてしまった時の
痛みの方が強く、大きな出来事のように
感じてしまう傾向にあります。
人は、このように
「損失を嫌う傾向が強い」
ことが分かります。
まとめ
この記事では
プロスペクト理論(損失回避の心理)とは
どういう理論かについて解説しました。
他の心理学用語について
以下の記事でまとめています。
興味のあるかたは是非。