体言止めとは何か?【意味や効果をわかりやすく解説】

「体言止め」の意味を知っていますか?

また、
どのような時に使われるのでしょうか?

この記事では、
体言止め(たいげんどめ)とは何か?
体言止めの意味や効果について
簡単にわかりやすく解説していきます。

目次

体言止めとは何か?【意味を簡単にわかりやすく解説】

体言止めの意味として、
辞書には次のように記載されています。

■体言止め(たいげんどめ)

和歌・俳諧などで、句の最後を体言で終えること。
名詞止めともいう。
言い切った形にしないために、余情・余韻をもたせることができる。

なるべく簡単な言葉で
意味をわかりやすく解説していきます。

体言止めとは何か?簡単に説明すると、
体言を意味する「名詞」や「代名詞」が文の終わりにくる文節のことをいいます。

和歌や俳諧などで使われる技法などと
思われていることもありますが、
日常的な会話や新聞・雑誌、小説でも
「です」「ます」で終わらずに名詞で終わる文節は多く用いられています。

体言止めの効果

文章中に体言止めを使う効果は
次の3つのことが挙げられます。

  1. リズムが生まれる
  2. 余韻を残す
  3. 読み手を引きつける

体言止めの効果1【リズム】

単調な文章が続くと
読み手が飽きてしまうため、
体言止めを用いて文にリズムをつけます。

たくさん入れすぎると
品のない軽い文章になってしまうため、
ポイントで使うことで親近感が出る効果もあります。

体言止めの効果2【余韻】

体言止めが文中に入ることで
歯切れのいい文章となり、
余韻や余情が生まれます。

また、
イメージを膨らませる演出効果もあります。

体言止めの効果3【引きつける】

体言止めを使うことで文章を短くし、
簡潔な表現によって読みやすくなります。
また、
文章の流れをいったん止めることで、
次の文章へ注意が引きつけられて
最後まで読むようにさせる効果もあります。

体言止めの例

体言止めの効果を実感してもらうために、
体言止めを使用してない例と使用した例とで比較していきます。

【体言止めを使用してない例】

  • 今日は祖父の家に遊びに来た。
    晴れた空を見上げると遠くには富士山が見えた。
    空気がとても美味しく感じた。

【体言止めを使用した例】

  • 今日は祖父の家に遊びに来た。
    晴れた空を見上げると遠くには富士山。
    空気がとても美味しく感じた。

 

2つの文章に違いを感じましたか?

体言止めによって
「富士山が見えた」の「見えた」を入れなくても
見えたことは理解できますよね。

また、
富士山が強調されることで
そのときの情景がイメージしやすくなります。

文章にも柔らかさが出て
読みやすくなり引きつけられる効果が出ているかと思います。

まとめ

体言止めを上手に活用することで
リズムや余韻を生みだし、
文章を読みやすくすることができます。

しかし、
使いすぎや使う場面を間違えると
品格が失われ軽い印象を与えてしまいます。

そのときの状況や
文全体のバランスを考えながら
適度に体言止めを用いることで
円滑なコミュニケーションが築いていけるでしょう。

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