薬師寺(やくしじ)は
奈良県奈良市西ノ京町にある寺院です。
興福寺と共に法相宗の大本山で、
南都七大寺のひとつに数えられています。
この記事では
薬師寺の歴史だけでなく
観光での見どころについて
分かりやすく解説していきます。
薬師寺の歴史について
薬師寺は皇后(後の持統天皇)の病気平癒を
祈願した天武天皇が680年に建立を発願したことが始まりです。
飛鳥の藤原京(奈良県橿原市城殿町)の地に造営が開始されます。
天武天皇の死後、その遺志をついで
持統天皇が697年に完成させました。
その後710年に都が平城京へ移ったことから
718年に薬師寺も現在ある西ノ京に移転しています。
ただ、飛鳥の薬師寺も10世紀頃までは
建立されていたと考えられています。
当時は南大門を入ると、
左右に東塔・西塔がそびえて正面に金堂、
その後ろに講堂があり、それらを
回廊で囲んだ薬師寺式伽藍配置をもつ
大規模なお寺だったそうです。
しかし、何度も火災や戦火に見舞われ
ほとんどの建物が焼失します。
奈良時代に造られた建物は
東塔だけが現存しています。
その後伽藍の復興が進められて
1976年には金堂、1981年には西塔などが
次々と再建され、奈良時代当時の姿に近づきつつあります。
長い歴史を持つ薬師寺は、
1998年に「古都京都の文化財」の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されています。
薬師寺の見どころとは?観光前に要チェック!
ここでは
薬師寺の見どころを
紹介していきます。
観光前に要チェックです!
金堂【薬師寺の見どころ】
薬師寺の金堂は1976年に
再建されたものです。
堂内には、白鳳期の様式を持つ、
本尊の国宝薬師三尊像が安置されています。
薬師三尊像は、7~8世紀に
造られたもので国宝に指定されています。
中尊の薬師如来坐像の台座には
異国風の神像、人物などの
モチーフが装飾されています。
左脇侍に日光菩薩、
右脇侍に月光菩薩を配しています。
東塔【薬師寺の見どころ】
東塔は、730年頃に建立されたとされ、
火災や戦火を免れた唯一の奈良時代の
建築物で国宝に指定されています。
三重塔でありながら、
一層ごとに飾り屋根が一層ついていて
外見上には六層の塔に見える珍しい
建築様式を用いています。
東院堂【薬師所の見どころ】
東院堂は721年に建てられました。
現存する東院堂は
1285年に再建されたもので
国宝に指定されています。
吉備内親王が母である元明天皇の冥福を
願って建てたもので、国宝・銅造聖観世音菩薩立像を安置しています。
最後に
この記事では薬師寺の歴史、
観光での見どころについて
なるべく分かりやすく解説しました。
寺の歴史に興味のある方や
これから薬師寺を観光する予定の方などにとって
この記事が少しでも参考になれば幸いです。