宮本武蔵は、二本の刀を使った
二刀流の剣術家として有名です。
そんな宮本武蔵(みやもとむさし)は
一体どんな刀を使っていたのでしょうか?
この記事では
宮本武蔵が使っていた刀について紹介します。
宮本武蔵が使っていた刀について
宮本武蔵が使っていたとされる刀は次の通りです。
- 無銘金重
- 大和国往国宗
- 和泉守藤原兼重
- 了戒
これらの刀について
以下で解説していきます。
無銘金重【宮本武蔵の刀】
無銘金重(むめいかねしげ)は
宮本武蔵の刀として一番有名です。
1336年から1392年くらいの
室町時代初期に造られた古刀です。
鎌倉時代後期に生きた長船元重を始祖とする
関鍛冶の金重が作ったものと言われています。
※長船元重(おさふねもとしげ):備前国の刀工
また、刀に銘が彫られていない為
「無銘」となっています。
刃の長さは70.1㎝、反りは1.7㎝であり
南北朝時代の刀としては反りが少ないのが特徴です。
※南北朝時代の時期:鎌倉時代後期から室町時代初期
京都の兵法家・吉岡一門との戦いで
使った名刀としても知られています。
大和国往国宗【宮本武蔵の刀】
大和国往国宗(やまとこくじゅうくにむね)は
室町時代に作られた刀です。
無銘金重とともに、熊本県の
島田美術館にて展示されています。
和泉守藤原兼重【宮本武蔵の刀】
和泉守藤原兼重(いずみのかみふじわらかねしげ)は
宮本武蔵の愛刀と呼ばれています。
刃長81.5㎝、全長117.5㎝もある長い刀です。
刃の部分は
武蔵国の刀匠である上総介兼重の作で、
それ以外の拵(こしら)えは、
宮本武蔵自身が造ったと伝えられています。
※拵え=鞘・茎を入れる柄・鍔の総称。
刀の刃以外の部分を指す。
鞘(さや)は栗色金色喰朱うるみ塗りで
柄巻きは牛馬皮の重ね巻き、
鍔は海鼠(なまこ)透かしという
独特の拵えと言われています。
なお、刀の作者である藤原兼重は
武蔵のツテで藤堂家の刀工になったそうです。
戦前までは熊本県にあった
と言われていますが、残念ながら現存していません。
了戒【宮本武蔵の刀】
了戒(りょうかい)は、
鎌倉時代末期に作られた刀です。
当時、山城国(現・京都府南部)を
拠点とした綾小路派の作と言われています。
綾小路派は、刀工・定利が始祖とされています。
刀身が細長いのが特徴で、
刃長は85.4㎝もあったため、宮本武蔵は
大柄な体格だったのではないかと推測されています。
また、了戒も無銘金重とともに
吉岡一門との戦いに使用したとされる伝説の名刀と言われています。
最後に
この記事では
宮本武蔵が使っていた刀について紹介しました。
日本の刀や宮本武蔵に興味のある方にとって
この記事が少しでも参考になれば幸いです。