妊婦が馬刺しを食べると危険?【妊娠中の食事(肉類)の注意点】
「妊婦が馬刺しを食べても大丈夫??」
「妊娠中に馬刺しを食べると、危険なのでしょうか?」
馬の肉を薄く切って生で食べる
”馬刺し”は、妊娠中に食べても
母体に悪い影響はないのでしょうか?
この記事では
妊婦が馬刺しを食べると危険なのか?
妊娠中に馬刺しを食べる時の注意点を
なるべくわかりやすく解説していきます。
目次
妊婦は馬刺し(ばさし)を食べても大丈夫?
「妊娠中でも馬刺しを食べたい!」
そんな馬刺し好きの妊婦さんも多いと思います。
結論からずばり言いますと、
妊娠中は馬刺しを食べない方が良いです。
馬刺しを食べると、お腹の赤ちゃんに
悪い影響を及ぼす可能性があるのです。
妊婦に馬刺しをオススメしない理由とは?
なぜ妊娠中の間は、
馬肉を控えた方がいいのでしょうか?
その理由は、
食中毒の危険性があるからです。
馬肉を食べることによって
引き起こす恐れのある食中毒は次の3つです。
これらの食中毒について
次で解説していきます。
トキソプラズマ【妊婦に馬刺しをオススメしない理由】
馬刺しには、トキソプラズマという
寄生虫が潜んでいる恐れがあります。
トキソプラズマの感染源
レアステーキ、ユッケ、馬刺し、鶏刺し、生ハム、サラミ、生乳なども感染源になり得ます。また肉を切った包丁やまな板で生野菜を調理する事にも感染の危険性があります。
出典:妊婦さんおよび妊娠を希望されている方へ(国立感染症研究所)
妊娠中にトキソプラズマに感染すると
胎盤を通じてお腹の赤ちゃんが
先天性トキソプラズマ症を患う危険があるのです。
妊娠中の女性が感染することにより起こる先天性トキソプラズマ症は、死産および自然流産だけではなく児に精神遅滞、視力障害、脳性麻痺など重篤な症状をもたらすことがある。
出典:トキソプラズマ症とは(国立感染症研究所)
なおトキソプラズマは、肉の中心部まで
十分に加熱をすれば、死滅するので
妊婦さんは馬肉を加熱すれば食べられます。
また生肉を調理した後のまな板や
包丁の取り扱いにも注意が必要です。
トキソプラズマは全ての温血動物に感染可能であるため、魚介類を除き、哺乳類である鯨を含めた獣肉や鳥肉の生食や加熱不十分は常に感染のリスクを伴う。妊婦もしくはその可能性のある方は、肉の生食は控えるとともに、肉を調理する際には、中心部まで十分に加熱することやまな板を肉用とその他用に分けるなどの対応が必要である。
出典:トキソプラズマ症とは「ヒトへの感染」(国立感染症研究所)
リステリア【妊婦に馬刺しをオススメしない理由】
リステリアは、動物の腸管内に
分布する細菌の一種です。
生魚や生肉、ナチュラルチーズなどの
乳製品、生ハムなどの食肉加工品にも
潜んでいる恐れがある菌です。
免疫力が低下している妊婦さんは
馬刺しを食べるとリステリアなどの
食中毒を引き起こす危険性が高まります。
リステリアは、中心部まで加熱をすれば予防できます。
リステリアは冷蔵庫内でも増えるので、冷蔵庫を過信せず、食品は期限内に(開封後は速やかに)食べるよう心がけましょう。リステリアは加熱により死滅するので、加熱して食べることも、予防対策の一つです。
◆家庭での予防方法
- 生野菜や果物などは食べる前によく洗う。
- 期限内に食べるようにする。
- 開封後は、期限に関わらず速やかに消費する。
- 冷蔵庫を過信しない。
- 冷凍庫で保存する。
- 加熱してから食べる。
出典:リステリアによる食中毒(厚生労働省)
サルコシスティス・フェアリー【妊婦に馬刺しをオススメしない理由】
サルコシスティス・フェアリーとは
寄生虫の一種で、犬と馬に寄生します。
サルコシスティス・フェアリーによる
食中毒が妊婦の体や赤ちゃんに影響が
あるかははっきりしていません。
しかし、下痢や嘔吐といった症状により
妊娠中の身体に負担をかけることは間違いありません。
サルコシスティス・フェアリーは
馬肉をマイナス20℃(中心部)で48時間以上
冷凍すると、死滅すると言われています。
最後に
妊婦が馬刺し(ばさし)を食べると危険なのか
妊娠中に馬刺しを食べる時の注意点についても
なるべくわかりやすく簡単に解説していきました。
馬肉が「桜肉」と呼ばれているのは
馬肉を公に食べることができない時代に
隠語で「桜」と置き替えたからと言われています。
猪を牡丹、鹿を紅葉と呼ぶのと同じだそう。
※諸説あります。
この記事が少しでも
妊婦さんたちのお役にたてばうれしいです(*^^*)