妊婦がステーキ🥩を食べると危険？【妊娠中の食べ物(肉類)の注意点】
「妊婦だけどステーキが食べたい！」
「妊娠中のステーキって気をつけることある？」
妊娠中にステーキ🥩を食べてしまうと
母体に何か悪い影響などはあるのでしょうか？
この記事では
妊婦がステーキを食べると危険なのか？
妊娠中にステーキを食べる際の注意点なども
なるべくわかりやすく簡単に解説していきます。
目次
妊婦がステーキを食べても大丈夫？
結論から言いますと、妊婦さんは
中まで加熱したステーキなら食べてOKです！
ただし！
妊娠中にレアやミディアムなど
生の状態が残っているステーキを食べると
赤ちゃんに害を及ぼす可能性があります。
そのため基本的には、妊婦さんが
赤身の残っている焼き方のステーキを
妊娠中に食べることはオススメできません。
妊婦にレアのステーキをオススメしない理由
どうして妊娠の期間中は
レアのステーキを食べてはいけないのか？
その理由は感染症の
危険性があるからです。
トキソプラズマの感染源
レアステーキ、ユッケ、馬刺し、鶏刺し、生ハム、サラミ、生乳なども感染源になり得ます。また肉を切った包丁やまな板で生野菜を調理する事にも感染の危険性があります。
出典：妊婦さんおよび妊娠を希望されている方へ(国立感染症研究所)
生肉や猫の糞などには
トキソプラズマという寄生虫が
存在している可能性があります。
トキソプラズマって何？【妊娠中にステーキを食べる際の危険性】
トキソプラズマとは
どんな感染症なのでしょうか？
トキソプラズマ症は、トキソプラズマ（Toxoplasma gondii）というアピコンプレクサに属する一属一種の寄生性原生生物（原虫）により起こされる感染症である。トキソプラズマはほぼ全ての温血脊椎動物（哺乳類・鳥類）に感染能を持つ。一度感染すると終生免疫が継続するが、感染率は国・地域・年齢によって異なる。食肉習慣やネコの抗体保有率、衛生状態などが複雑に関連すると考えられる。
基本的に、健康な人には免疫が働くので、
たとえ感染したとしても全く問題ありません。
しかし、妊娠中の人が初めて
トキソプラズマに感染すると、
胎盤を通じて、胎児に感染することがあります。
↓
妊娠中の女性がトキソプラズマに初感染した場合、トキソプラズマが胎盤を通過して胎児に垂直感染する可能性がある。胎児への感染率は妊娠末期になるほど上がるが、胎内感染が起こった場合の重症度は妊娠初期ほど高い。
引用：トキソプラズマ症とは「先天性トキソプラズマ症」(国立感染症研究所)
これを先天性トキソプラズマ症といい
発症すると、次のような重篤な症状を
引き起こす可能性がある怖い感染症なのです。
- 死産
- 流産
- 水頭症
- 脈絡膜炎による視力障害
- 脳内石灰化
- 精神運動機能障害 など
先天性トキソプラズマ症とは
妊娠中に初めてトキソプラズマに母親が感染する結果起こります。妊娠末期ほど胎児への感染率は上がりますが、妊娠初期の感染ほど重症化しやすいとされています。
胎児が感染した場合の症状としては、死産、流産、水頭症、脈絡膜炎による視力障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などがよく知られています。例え出生時に無症状でも、その後成人となるまでの間に症状を呈する可能性があります。
出典：妊婦さんおよび妊娠を希望されている方へ(国立感染症研究所)
トキソプラズマは基本的に
加熱しないと死滅できません。
そのため妊娠中は、ローストビーフや
レアのステーキなど、加熱が不十分な
お肉を食べるのは避けた方が安全といえます。
トキソプラズマは全ての温血動物に感染可能であるため、魚介類を除き、哺乳類である鯨を含めた獣肉や鳥肉の生食や加熱不十分は常に感染のリスクを伴う。妊婦もしくはその可能性のある方は、肉の生食は控えるとともに、肉を調理する際には、中心部まで十分に加熱することやまな板を肉用とその他用に分けるなどの対応が必要である。
引用：トキソプラズマ症とは「ヒトへの感染」(国立感染症研究所)
妊娠中にレアのステーキを食べてしまったら？
妊娠していることに気づかなかったり
トキソプラズマのことを知らずに
レアのステーキを食べてしまった！という
場合はどうしたらよいのでしょうか？
感染が不安な妊婦さんは、
病院の血液検査でチェックできます。
トキソプラズマ症については、
早期に発見できれば病院で薬が処方されて、
数週間で治る病気と言われています。
心配な方は産婦人科に相談すると良いですね。
また、実費(1000~2000円程度)で
トキソプラズマの抗体があるのか
確認する検査を受けることもできます。
日本の妊娠可能女性の多くは、トキソプラズマに感染したことがなく、免疫を持っていません。トキソプラズマ抗体検査（自費の場合約1000~2000円程度）を行うことで、トキソプラズマに対する免疫の有無を調べることができます。トキソプラズマ抗体検査は、標準的な妊婦健診の検査項目ではありませんが、希望すれば多くの医療機関で受けることができるので、主治医の先生に相談しましょう。また、ブライダルチェックにトキソプラズマ抗体検査を含む医療機関もあります。 なお、感染時期の推定や胎児への感染の有無については、より詳しい検査が必要です。
出典：妊婦さんおよび妊娠を希望されている方へ「トキソプラズマの抗体検査」(国立感染症研究所)
最後に
妊婦がステーキを食べると危険なのか、
妊娠中にステーキを食べるときの注意点なども
なるべくわかりやすく簡単に解説していきました。
あなたのマタニティライフに少しでも役立てば幸いです！
