妊婦がカテキンを摂取すると危険?【妊娠中の注意点】
「カテキンって身体に良いんじゃないの?」
「妊婦がカテキンを摂ると良くないの?」
この記事では
妊婦がカテキンを摂取すると危険なのか?
妊娠中にカテキンを摂取するデメリットなどについても
なるべくわかりやすく解説していきたいと思います。
妊婦がカテキンを摂取すると危険?
結論から言いますと、妊婦さんは
カテキンを摂取しても良いですが
大量に摂ることは控えた方が良いです。
カテキンとは、緑茶などに
含まれるタンニンの一種です。
主にお茶の苦渋味成分です。
カテキンを摂ると、
次のような健康効果があります。
- 抗酸化作用
- 抗ウイルス作用
- 抗がん作用
- コレステロールの低下
- 血糖の上昇を抑える
- 殺菌作用
- 抗菌作用
- 虫歯、口臭予防
- 肥満の予防
カテキンの抗酸化作用には
老化や病気の予防に役立ちます。
他にも
LDL(悪玉)コレステロールを下げたり
腸からの糖の吸収を抑えたりなどなど、
健康を維持する効能があるんです♪
関連:悪玉コレステロールと善玉コレステロールって何?【わかりやすく、ざっくり解説】
これだけの健康効果があるのに
どうして妊婦さんはカテキンの摂取に
注意が必要なのでしょうか?
妊婦がカテキンを摂取するデメリット
妊娠中にカテキンを
摂取し過ぎない方が良いのか?
その理由は、カテキンには
葉酸の働きを阻害する働きがあるから。
葉酸は、胎児の成長に必要な成分であり
特に妊娠初期(妊娠3か月)は重要な働きをします。
妊娠初期における葉酸摂取の不足により胎児における神経管閉鎖障害(NTD: neural tube defects)の発症率が高まることが明らかにされました。そこで日本では2000年に厚生労働省から妊娠の可能性がある女性に対して、葉酸摂取に関する通知が出されました。
妊娠中に葉酸が不足してしまうと
先天性異常の二分脊椎症(にぶんせきついしょう)等の
神経管閉鎖障害や無脳症等の
発症リスクが高まると言われています。
そのため特に妊娠初期は
緑茶で水分を補うよりも、水や麦茶等を
飲む方がオススメと言えます。
【妊娠中の葉酸の食事摂取基準】
葉酸 | 18~29(歳) | 30~49(歳) |
妊娠初期 | 640㎍(240+400) | 640㎍(240+400) |
妊娠中期 | 480㎍(240+240) | 480㎍(240+240) |
妊娠後期 | 480㎍(240+240) | 480㎍(240+240) |
※妊娠初期(〜13週6日)、妊娠中期(14週0日〜27週6日)、妊娠後期(28週0日〜)
参考:日本人の食事摂取基準2020年最新版「ビタミン」(厚生労働省)
タンニンとカテキンの違いは?【妊娠中のカテキン摂取について】
緑茶に含まれる成分として
「タンニン」という成分もありますよね。
タンニンとカテキンは何が違うのでしょうか?
どちらもポリフェノールの一種で、
お茶のタンニンの大部分は、カテキンです。
カテキンのはタンニンの一部と
考えると分かりやすいかもしれないですね。
ちなみにタンニンは、
鉄と反応して結びつき「タンニン鉄」
となる性質があります。
このタンニン鉄は水に溶けにくく
腸からの吸収がされにくい特徴があります。
つまりタンニンをたくさん摂ると
鉄分不足に陥りやすくなります。
妊娠中は鉄分やカルシウムは
赤ちゃんに必要な栄養素たち。
タンニンとカテキンの過剰摂取は控えた方が良いと言えますね。
最後に
妊婦がカテキンを摂取すると危険なのか?
妊娠中にカテキンを摂取するデメリットなども
なるべくわかりやすく簡単に解説していきました。
あなたのマタニティライフに少しでも役立てば幸いです!