唐招提寺(とうしょうだいじ)は
奈良県奈良市五条町にあるお寺です。
唐招提寺は、南都六宗の一つである律宗の総本山です。
この記事では
唐招提寺の歴史だけでなく
観光での見どころについて
分かりやすく解説していきます。
唐招提寺の歴史について
唐招提寺の歴史は
奈良時代にまで遡ります。
「続日本記」によれば
唐(現・中国)の僧侶「鑑真」が来日したことが
唐招提寺の誕生のきっかけだとされています。
鑑真は最初の5年間を
東大寺で過ごした後、
新田部親王の旧宅地を手にいれます。
その旧宅地の場所が
現在の「唐招提寺」がある場所です。
759年、鑑真はその場所で、
戒律を学ぶ人の修行の道場を開きます。
そして鑑真の道場が
「唐招提寺」と名付けられるのです。
鑑真の私寺として始まった当初は
唐招提寺はまだ未完成の状態です。
講堂や、新田部親王の旧宅地を
改造した経蔵や宝蔵があるだけでした。
鑑真は、唐招提寺創建の
5年後に亡くなります。
当時としてはかなり長生きの
80歳でしたが唐招提寺の「完成」を
見ることはできませんでした。
その後8世紀後半に
鑑真の弟子であった如宝の
頑張りにより、唐招提寺の金堂が完成します。
この唐招提寺の金堂は
奈良時代建立の寺院金堂としては
現存唯一のもので、貴重な伽藍となっています。
なんと、国宝にも指定されています。
平安時代に入ると一時、
唐招提寺は衰退しますが、
鎌倉時代の僧・覚盛によって復興します。
江戸時代には
奈良県の寺院が比較的荒廃する中、
徳川幕府からの保護を受け、
唐招提寺はその勢力を維持します。
明治時代に入ると、廃仏毀釈で
規模を縮小することになりましたが、
その後は文化財としての価値が
高く評価され、今日に至ります。
1998年に唐招提寺は
「古都奈良の文化財」の一つとして
ユネスコの世界遺産に登録され、
2000年には金堂の大改修が9年かけて行われています。
唐招提寺の見どころとは?観光前に要チェック!
ここでは
唐招提寺の見どころを
紹介していきます。
観光前に要チェックです!
千手観音立像【唐招提寺の見どころ】
唐招提寺の千手観音立像は
8世紀後半の奈良時代に造られ、
国宝に指定されています。
先手観音像は40手で
千手を代表させるものが多いですが、
本像は実際に1000本の手を有する
非常に珍しい像なんです。
厳密にいうと、
壊れた手などがあるので
現在、手は950本ほどあります。
ぜひ、観光の際は忘れずにチェックしてみてください。
盧舎那仏坐像【唐招提寺の見どころ】
唐招提寺の金堂の
本尊である盧舎那仏坐像です。
こちらも8世紀後半に造られた
奈良時代後期を代表する仏像で
国宝に指定されています。
麻布を漆で貼り固めて造った
脱活乾漆像です。
唐招提寺の盧舎那仏の特徴は
仏像の後ろの光背で、864体もの
釈迦如来がひしめいています。
ぜひ、こちらもチェックしてみてください。
最後に
この記事では唐招提寺の歴史や
観光での見どころについて
なるべく分かりやすく解説しました。
寺の歴史に興味のある方や
これから唐招提寺を
観光する予定の方などにとって
この記事が少しでも参考になれば幸いです。