リステリア菌とは何か?【妊婦さん向けにわかりやすく解説】
リステリアとは、リステリア属に
属する10種類の真正細菌の総称です。
このうち、人に対する病原性のある
「リステリア・モノサイトゲネス」は
私たちが気をつけるべき病原体です。
この記事では
リステリア菌とは何なのか?
妊婦さん向けになるべくわかりやすく
簡単な言葉でサクッと解説していきます。
リステリア菌とは?
=リステリア・モノサイトゲネス
リステリア・モノサイトゲネス
(以下リステリアと呼びます)は、
河川水や動物の腸管内など環境中に
広く分布する細菌の1種です。
一般に、広く知られている
病気ではありません。
しかし、実は
死亡率の高い危険な感染症なんです。
妊婦さんはリステリア菌に要注意!
妊娠中の食中毒自体、
喜ばしいことではありませんよね。
食中毒の中でもリステリア菌は
妊婦さんにとって特に危険です。
リステリア菌に感染した妊婦さんの
4分の1は、胎児に次の影響を与えます。
- 流産
- 死産
- 新生児の死亡
リステリア菌は、そこまで
感染しやすいものではありませんが
妊娠中は体の免疫力が、普段よりも
20倍も低下していると言われています。
そのため妊婦さんは
特に注意が必要なんです。
またリステリア菌に感染したら
すぐに治療を行う必要があります。
厚生労働省でも、妊娠中の
リステリア感染には十分注意するように呼び掛けています。
妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方(抗がん剤治療中やHIVエイズの方など)は、少量のリステリアでも発症し、敗血症や髄膜炎など重篤な状態(リステリア症)になることがあり、海外では死亡例も確認されています。
特に、妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがあります。
(平成22年、アメリカでカンタロープ(メロンの一種)を原因食品とするリステリア食中毒が発生し、33名の方が亡くなられました。また、患者の多くは60歳以上でしたが、1名の女性患者は流産したと報告されています。)
出典:リステリアによる食中毒(厚生労働省)
妊娠していない人や健康で若い人が
リステリア菌に感染することは少ないです。
しかし妊婦さん、高齢者などは特に
リステリア菌に注意する必要があります。
リステリア菌の感染の経路
リステリア菌が
人へ感染する経路の多くとしては、
食品が挙げられます。
特に妊娠中や免疫力の低下している人は
食べない方が良いとされている食品を
乳製品、肉類、魚介類、野菜類に
分けて箇条書きで紹介していきます。
- モッツァレラ
- カッテージ
- カマンベール
- ゴルゴンゾーラ
- ゴーダ
- チェダー
- パルメザン
- メキシカンスタイル
- ブリードモー
- ヴァシュランモンドール
- ポンレヴェック
- ヤギ乳のチーズ
- 未殺菌の乳製品
乳製品では、加熱されていない
ナチュラルチーズや未殺菌されていない
牛乳などを飲むことは控えましょう。
- 生ハム
- ソーセージ
- ミートパテ
- ポークタン
- リーエット
- コーンビーフ
- サラミ
- 七面鳥のスライス
- スモークサーモン
- スモークムール貝
- カニカマ
- エビ
- 寿司
- コールスロー
- コーンサラダ
- ポテトサラダ
- 冷凍野菜
リステリア菌は熱に弱いので
加熱殺菌した牛乳やプロセスチーズが
問題になることはほとんどありません。
それでも、冷蔵庫を過信せずに
牛乳や肉、生ものなどは早めに
調理をして食べるようにしましょう。
最後に
リステリア菌とは何なのか?
妊婦さん向けになるべくわかりやすく
簡単な言葉で解説していきました。
あなたの日々の生活に少しでも役立てば幸いです!