妊婦が生魚を食べてはいけない理由【妊娠中に刺身や寿司を食べると危険?】
「妊娠中ってどうして寿司を食べたらダメ?」
「妊婦が生魚を食べるデメリットって何?」
妊娠すると、寿司や刺身などの
「生魚」を食べてはいけないと言いますが、
どうして食べてはいけないのでしょうか?
この記事では
妊婦は寿司や刺身を食べると危険?
妊娠中に生魚を食べてはいけない理由についても
なるべく分かりやすく解説していきたいと思います。
目次
妊婦が寿司や刺身を食べると危険?【妊娠中の生魚について】
「妊娠中でもお寿司が食べたい!」
「私が刺身を愛しているんだ!」
そんな生のお魚を愛してやまない
妊婦さんも多いかもしれません。
しかし!
妊娠中に生魚を食べると、お腹の
赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため残念ながら、妊婦さんが
生魚を食べることはオススメしません。
どうして妊婦は生魚を食べてはいけない?
なぜ妊娠中は、刺身や寿司など
生魚を控えた方が良いのか?
その理由は、主に次の2つです。
- 食中毒の危険性
- 水銀の危険性
これらの生魚を食べてはいけない
理由について、次で解説していきます。
食中毒の危険性【妊婦が生魚を食べてはいけない理由】
刺身や寿司に使用する生の魚介類には、
食中毒を引き起こす細菌や寄生虫が生息しています。
妊娠していない大人の場合だと
感染しても気づかない程度の症状でも
妊婦は免疫力が低下していることもあり、
感染リスクが20倍も高まります。
特にリステリア菌などの食中毒は
胎盤や胎児への感染や、流産など
赤ちゃんへのリスクも考えられています。
妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方(抗がん剤治療中やHIVエイズの方など)は、少量のリステリアでも発症し、敗血症や髄膜炎など重篤な状態(リステリア症)になることがあり、海外では死亡例も確認されています。
特に、妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがあります。
(平成22年、アメリカでカンタロープ(メロンの一種)を原因食品とするリステリア食中毒が発生し、33名の方が亡くなられました。また、患者の多くは60歳以上でしたが、1名の女性患者は流産したと報告されています。)
出典:リステリアによる食中毒(厚生労働省)
これらの食中毒は、魚を中まで
十分に加熱するとで防ぐことができます。
寿司などでよく「炙り」がありますが、
炙りは表面だけに火を通しているので
食中毒を引き起こす可能性があります。
リステリアは冷蔵庫内でも増えるので、冷蔵庫を過信せず、食品は期限内に(開封後は速やかに)食べるよう心がけましょう。リステリアは加熱により死滅するので、加熱して食べることも、予防対策の一つです。
◆家庭での予防方法
- 生野菜や果物などは食べる前によく洗う。
- 期限内に食べるようにする。
- 開封後は、期限に関わらず速やかに消費する。
- 冷蔵庫を過信しない。
- 冷凍庫で保存する。
- 加熱してから食べる。
出典:リステリアによる食中毒(厚生労働省)
水銀を含む魚が多い【妊婦が生魚を食べてはいけない理由】
妊婦さんが生魚を食べてはいけない
もう一つの理由は、刺身や寿司で使われる魚が
水銀を含んでいる魚が多いことです。
魚には妊娠中に必要な栄養素が多く
含まれているので、できれば毎日食べたい食材。
しかし、一部の魚は水銀を含むため
妊婦さんはたくさん食べないように
注意喚起されています。(一日80gまで)
- クロ(本)マグロ
- メバチマグロ
- ミナミ(インド)マグロ
- 金目鯛
- メカジキ
- マカジキ
- キダイ
他にもバンドウイルカやクジラなど
大型魚は水銀を含んでいることが多いです。
また妊娠中はウナギや穴子も
ビタミンAが豊富に含まれていることから
一日約50g前後までの摂取が無難といえます。
【1日にとるべき妊娠中のビタミンAの推奨量】
参考:日本人の食事摂取基準2020年最新版「ビタミン」(厚生労働省)
ビタミンAの単位はすこし特殊で、μgRAE(レチノール活性当量)で表されます。
レチノールは動物性食品から、β-カロテンなどのカロテノイドは主に植物性食品から摂取されます。
水銀やビタミンAが含まれている魚は、
生で食べても加熱しても変わりません!
食べ過ぎないように注意しましょう。
最後に
妊婦は寿司や刺身を食べると危険なのか
妊娠中に生魚を食べてはいけない理由も
なるべく分かりやすく解説していきました。
寿司や刺身が大好き!という人も
多いでしょうが、妊娠中の辛抱です。
積極的に焼き魚や煮魚を食べて
安全に栄養を取り込んでいきましょう!
あなたのマタニティライフに少しでも役立てば嬉しいです!