妊婦が鮪(マグロ)を食べると危険？【妊娠中の食事(魚介類)の注意点】
「妊娠中だけどマグロが大好き！」
「妊婦がまぐろを食べちゃダメって本当？」
妊娠中に「鮪(まぐろ)」を食べると
どのような影響があるのでしょうか？
この記事では
妊婦は鮪(マグロ)を食べると危険なのか？
妊娠中に鮪を食べる時の注意点についても
なるべく分かりやすく簡単に解説していきます。
目次
妊婦が鮪(マグロ)を食べても大丈夫？
結論から言いますと
妊婦さんは鮪(マグロ)を食べてOKです！
ただし、妊娠中にまぐろを食べる時は
食べる量と種類に注意が必要です。
魚はタンパク質やDHA、EPAなどの
素敵な栄養を豊富に含んでいるので、
妊娠中もすすんで食べたい食材です。
しかしマグロを始めとした
一部の魚には「メチル水銀」という
赤ちゃんにとっての有害物質が含まれています。
妊娠中にメチル水銀を過剰に摂取すると
胎児に影響を及ぼす可能性があるため、
厚生労働省でも注意喚起をしています。
＜妊婦の方々へ＞
近年、魚介類を通じた水銀摂取が胎児に影響を与える可能性を懸念する報告がなされています。
この胎児への影響は、例えば音を聞いた場合の反応が 1/1,000 秒以下のレベルで遅れるようになるようなもので、あるとしても将来の社会生活に支障があるような重篤なものではありません。
出典：魚介類に含まれる水銀について(厚生労働省)
妊婦が食べても問題のない鮪(マグロ)の量は？【妊娠中のマグロの摂取量について】
厚生労働省によって
特に注意が必要とされている魚介類は、
主にクジラやイルカなどの大型魚です。
その中に鮪(まぐろ)も含まれますが、
マグロは種類によって危険度が異なります。
【１週間に80gまで】
- メバチ(メバチマグロ)
- クロマグロ(本マグロ)
【１週間に160gまで】
- インドマグロ(ミナミマグロ)
【とくには注意が必要でないもの】
- ビンナガ
- メジマグロ
- ツナ缶(シーチキン)
御覧のように、一概にマグロと言っても
種類によって妊婦が食べて良い量は違います。
例えばメバチマグロを40g食べた場合は
インドマグロは80gまで食べても良い
という計算になりますね。
スーパーなどでマグロを購入するときは
その種類を確認するようにしましょうね。
妊婦が鮪(マグロ)を食べる時の注意点
妊婦さんが鮪(マグロ)を食べる時は
次の点に気をつけましょう。
- 食べ過ぎないこと
- 中まで加熱すること
これらの注意点について以下で解説していきます。
食べ過ぎないこと【妊婦が鮪(マグロ)を食べる時の注意点】
妊娠中は鮪(マグロ)の
食べ過ぎに注意しましょう。
米食品医薬品局では、妊娠中は
水銀量が少ない魚介類を１週間に
340gまで食べても良いと発表しています。
この数値は、アメリカ人の体格向けなので
これよりも気持ち少なめの量が良いでしょう。
つまり、ツナ缶やビンナガなども
上限なく食べて良いわけではなく、
１週間に300g程度に抑えることをオススメします。
中まで加熱すること【妊婦が鮪(マグロ)を食べる時の注意点】
妊婦さんが鮪(マグロ)を食べる時は
加熱をしてから食べるようにしましょう。
寿司や刺身など生の状態で食べると
リステリア菌などの食中毒を
引き起こすリスクがあるからです。
妊婦さんは免疫力が低下しているので
普段よりも食中毒にかかる可能性が高いです。
妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方（抗がん剤治療中やHIVエイズの方など）は、少量のリステリアでも発症し、敗血症や髄膜炎など重篤な状態（リステリア症）になることがあり、海外では死亡例も確認されています。
特に、妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがあります。
（平成22年、アメリカでカンタロープ（メロンの一種）を原因食品とするリステリア食中毒が発生し、33名の方が亡くなられました。また、患者の多くは60歳以上でしたが、１名の女性患者は流産したと報告されています。）
出典：リステリアによる食中毒(厚生労働省)
妊娠中、食中毒になってしまうと
飲める薬が限られているだけではなく、
下痢や嘔吐(おうと)などの症状によって、
胎児にも悪影響を及ぼす可能性があります。
まぐろはできるだけしっかりと
中まで火を通した状態で食べましょう。
リステリアは冷蔵庫内でも増えるので、冷蔵庫を過信せず、食品は期限内に（開封後は速やかに）食べるよう心がけましょう。リステリアは加熱により死滅するので、加熱して食べることも、予防対策の一つです。
◆家庭での予防方法
- 生野菜や果物などは食べる前によく洗う。
- 期限内に食べるようにする。
- 開封後は、期限に関わらず速やかに消費する。
- 冷蔵庫を過信しない。
- 冷凍庫で保存する。
- 加熱してから食べる。
出典：リステリアによる食中毒(厚生労働省)
最後に
妊婦は鮪(マグロ)を食べると危険なのか
妊娠中にまぐろを食べる時の注意点についても
なるべく簡単に分かりやすく解説していきました。
マグロは栄養価の高い食べ物ですが、
妊婦さんが食べる際には
気をつけないといけないこともあります。
種類や食べる量に気を遣って
できるだけ火を通して食べましょう。
あなたのマタニティライフに少しでも役立てば嬉しいです！
