妊婦が鯵(アジ)を食べると危険?【妊娠中の食事(魚介類)の注意点】
「妊娠中にアジを食べても大丈夫?」
「妊婦があじを食べると水銀の影響ってある?」
妊娠中に魚を食べてはいけない、と
よく聞きますが、それに関しては
お魚の種類によって異なります。
この記事では
妊婦が鯵(アジ)を食べると危険なのか?
妊娠中にアジを食べる時の注意点や
体に安全な正しい食べ方などについても
なるべくわかりやすく解説していきます。
目次
妊婦が鯵(アジ)を食べると危険?
結論から言います。
妊婦さんは鯵(アジ)を食べてOKです!
妊娠中にあじを食べたとしても
基本的にまったくデメリットはありません。
むしろあじには、妊娠中に
必要な栄養素が含まれています。
鯵の脂質は6.9gと比較的少ないのも
嬉しいですし、体に良いとされる
不飽和脂肪酸を多く含んでいます。
またアジにはカルシウムが多く含まれていて
魚肉100g中65mgと、海産魚類の中ではトップクラスを誇ります。
あじに含まれる栄養素は、
動脈硬化の予防や血栓予防、さらには
脳細胞を活性化させるなどなど、妊娠中に
摂っておきたいものがたくさんありますよ♪
妊婦が鯵(アジ)を食べる時の注意点
妊娠中に鯵(アジ)を食べる時は
次のことに気をつけましょう。
- 食べ過ぎない
- 中まで加熱する
- 干物は塩分の摂りすぎに注意
これらの注意点について以下で解説していきます。
食べ過ぎない【妊婦が鯵(アジ)を食べる時の注意点】
鯵(アジ)については、水銀に関して
特に注意が必要でない魚とされていますが
妊娠中は念のため食べ過ぎないようにしましょう。
<妊婦の方々へ>
近年、魚介類を通じた水銀摂取が胎児に影響を与える可能性を懸念する報告がなされています。
この胎児への影響は、例えば音を聞いた場合の反応が 1/1,000 秒以下のレベルで遅れるようになるようなもので、あるとしても将来の社会生活に支障があるような重篤なものではありません。
出典:魚介類に含まれる水銀について(厚生労働省)
米食品医薬品局では、
妊娠中は水銀量が少ない魚介類を1週間に
340gまで食べても良いと発表しています。
この数値は、アメリカ人の体格向けなので
これよりも気持ち少なめの量が良いでしょう。
中まで加熱する【妊婦が鯵(アジ)を食べる時の注意点】
妊娠中に、鯵(アジ)などの魚を食べる時は
きちんと中まで加熱をして食べましょう。
寿司や刺身など生の状態で食べると
リステリア菌などの食中毒を
引き起こすリスクがあるからです。
妊婦さんは免疫力が低下しているので
普段よりも食中毒にかかる可能性が高いです。
妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方(抗がん剤治療中やHIVエイズの方など)は、少量のリステリアでも発症し、敗血症や髄膜炎など重篤な状態(リステリア症)になることがあり、海外では死亡例も確認されています。
特に、妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがあります。
(平成22年、アメリカでカンタロープ(メロンの一種)を原因食品とするリステリア食中毒が発生し、33名の方が亡くなられました。また、患者の多くは60歳以上でしたが、1名の女性患者は流産したと報告されています。)
出典:リステリアによる食中毒(厚生労働省)
妊娠中、食中毒になってしまうと
飲める薬が限られているだけではなく、
下痢や嘔吐などの症状によって、
胎児にも悪影響を及ぼす可能性があります。
あじはできるだけしっかりと
焼いたり煮たりするなどして、
中まで火を通した状態で食べましょう。
リステリアは冷蔵庫内でも増えるので、冷蔵庫を過信せず、食品は期限内に(開封後は速やかに)食べるよう心がけましょう。リステリアは加熱により死滅するので、加熱して食べることも、予防対策の一つです。
◆家庭での予防方法
- 生野菜や果物などは食べる前によく洗う。
- 期限内に食べるようにする。
- 開封後は、期限に関わらず速やかに消費する。
- 冷蔵庫を過信しない。
- 冷凍庫で保存する。
- 加熱してから食べる。
出典:リステリアによる食中毒(厚生労働省)
干物は塩分の摂りすぎに注意【妊婦が鯵(アジ)を食べる時の注意点】
鯵(アジ)は、
よく干物としても食べられていますが
塩分が多いので気をつけましょう。
アジの干物1匹には
約2~3gの塩分が含まれています。
妊娠中に摂っても良い塩分の上限量は
1日7gまでと言われています。
そう考えると、あじの干物は
塩分が高い食べ物と言えますよね。
妊婦さんが塩分を摂りすぎると
妊娠高血圧症候群を引き起こすので注意しましょう。
最後に
妊婦が鯵(アジ)を食べると危険なのか、
妊娠中にアジを食べる時の注意点や
体に安全な正しい食べ方などについても
なるべくわかりやすく解説していきました。
あなたのマタニティライフに少しでも役立てば幸いです!