妊婦がかぼちゃを食べると危険?【妊娠中の食事(野菜)の注意点】
「妊娠中はかぼちゃを食べていいの?」
「妊婦がカボチャを食べると問題ってある?」
栄養豊富な食材でありながら、
妊娠中に食べてはいけない…という
噂もある「南瓜(かぼちゃ)」は、本当に
妊婦さんが食べてはいけないのでしょうか?
この記事では
妊婦さんがかぼちゃを食べると危険なのか?
妊娠中にかぼちゃを食べる時の注意点や
正しい食べ方などについても
なるべく分かりやすく解説していきたいと思います。
妊婦がかぼちゃを食べても大丈夫?
結論から言いますと
妊婦さんはかぼちゃを食べてOKです!
妊娠中にかぼちゃを食べたとしても
基本的にまったくデメリットはありません。
むしろカボチャには、妊娠中に
必要な栄養が含まれた素敵な食べ物です♪
※かぼちゃには、次のような栄養素が含まれています。
かぼちゃは、ビタミンやミネラルを
豊富に含んだ栄養価の高い食べ物です。
そのため、かぼちゃを食べることで
便秘の改善や冷え性の改善と予防、
免疫力を高めて風邪を予防するなど…
妊婦さんにとってありがたい効能が期待できます♪
妊娠中、特に重要な栄養素「ビタミンB9(葉酸)」。
じつはかぼちゃには、この葉酸が多く含まれています♡
葉酸の多く含まれている食材は、ほうれん草やモロヘイヤなどの青菜類、ブロッコリー、枝豆、かぼちゃ、いちご、バナナなどです。
葉酸は水に溶けやすく、熱に弱いので、茹でずに軽く蒸す、生で食べるなど食べ方に工夫が必要です。また、焼きのりや納豆にも多く含まれ、手軽に食事にプラスしやすいのでおすすめです。
引用:ママのための食事BOOK(厚生労働省)
【妊娠中の葉酸の食事摂取基準】
葉酸 | 18~29(歳) | 30~49(歳) |
妊娠初期 | 640㎍(240+400) | 640㎍(240+400) |
妊娠中期 | 480㎍(240+240) | 480㎍(240+240) |
妊娠後期 | 480㎍(240+240) | 480㎍(240+240) |
※妊娠初期(〜13週6日)、妊娠中期(14週0日〜27週6日)、妊娠後期(28週0日〜)
参考:日本人の食事摂取基準2020年最新版「ビタミン」(厚生労働省)
妊婦がかぼちゃを食べてはいけないと言われる理由
「妊娠中にかぼちゃを食べてはいけない」
と言われている理由は何だと思いますか?
ビタミンAです。
かぼちゃは他の野菜に比べて
ビタミンAが多く含まれているから
妊娠中はおすすめできないという人がいます。
特に妊娠初期にビタミンAを摂りすぎると
お腹の赤ちゃんが奇形児になってしまう
リスクが高まると言われています。
ビタミンAが多く含まれるため、
妊娠中のうなぎや穴子についても
食べ過ぎてはいけないとされているのです。
しかしかぼちゃに含まれているのは
β-カロテン(ベータカロテン)です。
このβ-カロテンは体内で
ビタミンAに変換されます。
この変換の際は、体に必要な分だけ
ビタミンAに変換されるようになっており
余ったものは体外に排出されます。
うなぎなどを食べる時は、ビタミンAの
過剰摂取に気をつける必要がありますが、
かぼちゃから摂取できるビタミンAでは
なかなか過剰摂取にはつながりません。
妊娠中でも安心して食べてくださいね♪
【1日にとるべき妊娠中のビタミンAの推奨量】
参考:日本人の食事摂取基準2020年最新版「ビタミン」(厚生労働省)
ビタミンAの単位はすこし特殊で、μgRAE(レチノール活性当量)で表されます。
レチノールは動物性食品から、β-カロテンなどのカロテノイドは主に植物性食品から摂取されます。
妊婦がかぼちゃを食べる時の注意点
妊婦さんがかぼちゃを食べる時には
カロリーの過剰摂取と柑皮症に注意しましょう。
かぼちゃは炭水化物も含んでいるので
かぼちゃばかりを食べていると
体重の増加などにつながる場合があります。
【妊娠中の1日のエネルギー(カロリー)の基準値】
妊婦の推定エネルギー必要量は、妊婦の推定エネルギー必要量(kcal/日)=妊娠前の推定エネルギー必要量(kcal/日)+妊婦のエネルギー付加量(kcal/日)として求められる。
■18~29(歳)【1日のカロリー摂取基準】
- 妊娠初期:2,050kcal(2,000+50)
- 妊娠中期:2,250kcal(2,000+250)
- 妊娠後期:2,450kcal(2,000+450)
■30~49(歳)【1日のカロリー摂取基準】
- 妊娠初期:2,100kcal(2,050+50)
- 妊娠中期:2,300kcal(2,050+250)
- 妊娠後期:2,500kcal(2,050+450)
※自宅にいてほとんど外出しない方については
これよりもカロリーの基準値が少なめになります。
また、β-カロテンの過剰摂取によって
皮膚にカロテンの色素が沈着することを
柑皮症(かんぴしょう)と言います。
みかんなどを食べ過ぎると、
手が黄色くなってしまう症状です。
かぼちゃにもβ-カロテンが豊富なので
極端に食べ過ぎると柑皮症になる恐れがあります。
かぼちゃだけを食べるのではなく、
色々な食材をバランスよく食べるようにしましょう。
最後に
妊婦がかぼちゃを食べると危険なのか
妊娠中にかぼちゃを食べる時の注意点なども
なるべく分かりやすく解説していきました。
かぼちゃは調理法も様々で、
冬の煮物などにも使えるありがたい食材です♪
ぜひ妊娠中はかぼちゃを食べて
健康な体作りを目指しましょう!
あなたのマタニティライフに少しでも役立てば嬉しいです!