ビタミンとは何か?
わかりやすく簡単な言葉で解説します。
「ビタミンの定義って?」
「ビタミンの種類は何種類?」
「それぞれのビタミンの効果や効能は?」
このような疑問たちは
跡形もなく、消滅することになります。
ビタミンとは何か?【その定義や名前の由来についてわかりやすく解説】
ビタミンとは何か?
厚生労働省の公式ページには
以下のように記載されています。
エネルギー産生栄養素に比べ微量ではあるものの、人体の機能を正常に保つため必要な有機化合物。体内ではほとんど合成することができないため、食物から摂取する必要がある。
※「エネルギー産生栄養素」というのは
三大栄養素といわれていた以下の3つです。
(三大栄養素ではなくエネルギー産生栄養素が正式名称)
↓
■エネルギー産生栄養素
人間の身体になくてはならない栄養素のうち、エネルギー(カロリー)源となる「たんぱく質・脂質・炭水化物」を『エネルギー産生栄養素』と呼んでいます。以前は、三大栄養素とも言われていました。
ビタミンとは、簡単にまとめると
生きるために必要な栄養素の1つ。
ビタミンの定義については
具体的には決まっていないので
生きるために必要な栄養素のうち
そのどれにも当てはまらないものを
「ビタミン」と定義することができます。
■生きるために必要な栄養素(ビタミン以外)
この4つにビタミンを加えた5つの栄養素は
「五大栄養素」と呼ばれることがあります。
(厚生労働省ではなく農林水産省の公式HPに記載)
五大栄養素
食品に含まれている栄養素のこと。炭水化物、脂質、たんぱく質、無機質、ビタミンの5つを表します。
引用:農林水産省公式ページ
少し難しい言葉があるので、
ここまでの説明だけでは
イメージが湧かない人もいるかもしれません。
なので、ビタミンとは何か?
この答えを簡単にわかりやすく
以下のように要約してみました。
↓
■ビタミンとは何か?
ビタミンとは、5大栄養素の1つ。
食べ物や飲み物から摂取しなければならない
私たちが生きるために必要な栄養素の1つです。
「ビタミン」の名前の由来
「ビタミン」という名前は、
最初に構造が明らかとなったビタミンB1が
“アミン”であったことが大きく関係しています。
1912年にビタミンB1が発見された時に、
生命を意味する「vital」と、
ビタミンB1を意味する「amine」を
組み合わせて「vitamin」と名付けられたそうです。
ビタミンの種類は、全部で何種類?
ビタミンの種類は
全部で何種類だと思いますか?
正式なビタミンの種類は
全部で13種類です。
13種類のビタミンのうち
8種類がビタミンBということになります。
この8種類のビタミンBは
まとめてビタミンB群と呼ばれます。
※ビタミンB複合体と呼ばれることもあります。
これら13種類のビタミンのほかに、
「ビタミン様化合物(ビタミン類似化合物)」
と言われるものが約10種類ありますが
これらは「ビタミン」ではありません。
↓
- S-メチルメチオニン
- 4-アミノ安息香酸
- イノシトール
- カルニチン
- コリン
- ピロロキノリンキノン
- ビタミンP(ビオフラボノイド)
- ユビキノン
- Α-リポ酸
- ルチン
特に間違いやすいのは
ビタミンP(ビオフラボノイド)です。
日本ビタミン学会はビタミンPを
ビタミン様化合物(ビタミン類似化合物)として規定しています。
そのため、ビタミンPはビタミンではありません。
そうです。
「ビタミン」とついていますが
実はこのビタミンPは
ビタミンの種類には含まれないのです。
「ビタミン様化合物(ビタミン類似化合物)」は
ビタミンではないということを忘れないでください。
この「ビタミン様化合物」が
ビタミンの種類を複雑にし
わかりずらくしている原因の1つです。
ビタミンの種類の「アルファベット」の豆知識
ビタミンの名称には、
「ビタミンA」のように、
アルファベットがついていますよね。
このアルファベットは
どういった順番でつけられてるのか
知っていますか?
意外と知らない人も
多いかと思います。
基本的に
そのビタミンが発見された順に
アルファベットを置かれています。
新しいビタミンが発見され
正式な化学構造が判明し、
適当な名前を付けるまでの仮称として、
D, E, F,… と順に名付けられています。
ただし、ビタミンA、ビタミンB、
ビタミンC、ビタミンKについては、
発見された順番でアルファベットがついているわけではありません。
なので、ビタミンのアルファベットは
すべてが発見された順番ではありません。
また、
以前は「ビタミン」と呼ばれてたものが
現在では「ビタミン」と呼ばれなくなった。
そういったものが10種類以上もあります。
なので、ビタミンの13種類の名前が
順番どおりなっていないことがあるのです。
紹介しておいてあれですが、
少しややこしいですし
覚えても特に役に立たないので
忘れてください。笑
このように
ビタミンの種類の数は複雑になっていて
わかりずらくなっていますが
13種類が正式なビタミンの種類となります。
ビタミンの種類別の効果や効能【ざっくりとわかりやすく解説】
ビタミンの種類ごとに
効果や効能などについて
ざっくりとわかりやすく解説していきます。
ビタミンAの働き【効果や効能】
ビタミンAの働きから得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- 発育の促進
- 皮膚や粘膜の健康維持
- 視覚の正常化
ビタミンB1の働き【効果や効能】
ビタミンB1の働きから得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- 糖質からのエネルギー生産
- 皮膚や粘膜の健康維持
- 脳神経系の正常な働き
- 疲労回復
ビタミンB2の働き【効果や効能】
ビタミンB2の働きから得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- 皮膚や粘膜の健康維持
- エネルギーの代謝
- 過酸化脂質の分解
ビタミンB3の働き【効果や効能】
ビタミンB3の働きよって得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- アルコールの分解
- 二日酔いを起こす成分の分解
- 循環系・消化器系・神経系の働きを助ける
- 脂質・糖質・たんぱく質を
エネルギーに変える代謝を助ける
ビタミンB5の働き【効果や効能】
ビタミンB5の働きから得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- エネルギー生産の補助
- ストレスへの適応補助
- コレステロール・免疫抗体等の合成
- 皮膚や粘膜の健康維持を助ける
ビタミンB6の働き【効果や効能】
ビタミンB6の働きから得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- タンパク質からエネルギー生成
- 皮膚・髪の毛・歯の健康維持
- 胎児期・乳児期の脳の発達
- 成長促進
- 免疫機能の向上
- 月経前後のイライラなどを緩和
- 脂肪肝の防止
- 神経伝達物質の合成
ビタミンB7の働き【効果や効能】
ビタミンB7の働きから得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- アミノ酸とグリコーゲンの代謝
- 脂肪の生産
- タンパク質や脂肪酸の代謝
- 甲状腺・生殖器官・神経組織・皮膚組織の健康維持
- 白髪やはげの予防
ビタミンB9の働き【効果や効能】
ビタミンB9の働きから得られる
効果や効能には以下のものが挙げられます。
- DNAなどの核酸を合成
- 赤血球の細胞の形成補助
- 胎児の正常な発育
- 脳卒中・心筋梗塞の予防
ビタミンB12の働き【効果や効能】
ビタミンB12の働きから得られる
効果や効能には以下のものが挙げられます。
- 赤血球中のヘモグロビンの生成
- 神経機能の健康維持
- DNA合成
ビタミンCの働き【効果や効能】
ビタミンCの働きから得られる
効果や効能には以下のものが挙げられます。
- コラーゲンの生合成
- L-カルニチンの生合成
- 一部の神経伝達物質の生合成
- タンパク質代謝
- ビタミンEなどを再生
- 免疫機能の向上
- 非ヘム鉄の吸収促進
ビタミンDの働き【効果や効能】
ビタミンDをさらに細かくわけると
ビタミンD2とビタミンD3に分かれます。
ビタミンD2の働き(効果や効能)
ビタミンd2(エルゴカルシフェロール)の働きから
得られる効果や効能は以下のものが挙げられます。
- カルシウムの吸収促進
- リンの吸収促進
- 丈夫な骨をつくる
ビタミンD3の働き(効果や効能)
ビタミンd3(コレカルシフェロール)の働きから
得られる効果や効能は以下の物が挙げられます。
- カルシウムトとリンの吸収促進
- 骨の形成と成長促進
- 遺伝子の働きを調節
ビタミンEの働き【効果や効能】
ビタミンEの働きから得られる
効果や効能は以下のものが挙げられます。
- 脂肪の酸化防止
- 生体機能調節
- 血行促進
ビタミンKの働き【効果や効能】
ビタミンKをさらに細かくわけると
ビタミンK1~ビタミンK5の5種類に分かれます。
ビタミンK1の働き【効果や効能】
ビタミンk1(フィロキノン)の働きから得られる、効果や効能は以下のものが挙げられます。
- 止血(血液凝固)の効果
- 骨の強化
- 動脈の石灰化の予防
ビタミンK2の働き【効果や効能】
ビタミンk2(メナキノン)の働きから得られる、効果や効能は以下の通りです。
- 骨粗しょう症の予防
- 骨形成の補助
- 正常な血液凝固の維持
最後に
ビタミンとは何か?その意味だけでなく
ビタミンの種類や効果効能についても
なるべくわかりやすく簡単な言葉で解説しました。